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FireEmblem 覚醒:忘れられない癒しを
絵と文とか

FireEmblem覚醒

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捏造妄想のみで出来た駄文です。
タイトルに意味はありません。
色々とお気をつけ下さい。(寸止め劇場ですけど)
あと、ほとんどヘンリーの心情は出てきません。
分かりづらいですが、分かりづらい人だと思うので…。



空はこんなに青いのに、人の心はどうして闇に支配される?
空が晴れれば心も晴れるか。
そういう人もいるかもしれない。でもそれは一時的な事。
必ずとは言わないが、誰にでも闇はある。
それは、思い出したくない過去の闇か、それとも自ら作り出した闇か…



野営地から少し離れた草原に木々が数本立っている。
その一番大きい木の下に3人の姿があった。

「大丈夫か?」

「?」

「ヘンリー、大丈夫?」

「あれ…リズ。と、ガイア…」
らしくない顔でヘンリーはゆっくり目を開けた。

「よかった〜。やっと起きた〜」
リズはヘンリーが起きたのを確認し、大きく呼吸をして草むらにヘタリ込んだ。

「かなりうなされてたが平気か?」

「うなされて?あ、リズの昼寝を邪魔しちゃったんだね。ちゃんと枕になれなくてゴメンね〜」
いつもの笑顔に戻って謝るヘンリーに、リズは泣きそうな顔で言う。
「邪魔じゃないよ!枕頼んだのわたしなんだし…。謝るのおかしいよ!凄い心配したんだからね!」
「心配させてゴメンね〜。もう、大丈夫だよ〜」
「また、謝った!謝らないでって!」
今度は頬を膨らませてリズは言う。
そんな様子を見てガイアは口を挟む。
「まあまあ、リズ。取りあえず、平気そうでよかったじゃないか」
「うん…そうだね。ガイアさん、ありがと。来てくれて」
「いや、通りがかっただけだし気にするな」
「心強かったよ」
リズはニッコリと笑い立ち上がった。
「ヘンリー、枕ありがとね。ちょっと用事思い出したから、わたし行くね!」
と手を振り、野営地の方へ走って戻って行った。

その後ろ姿を眺め、姿が見えなくなった頃にガイアはヘンリーの横に腰を下ろした。
「ちょっと良いか?」
「なに〜?」
聞かれたヘンリーはいつもの調子で返す。
「あんまり人の過去とかを詮索するのは趣味じゃないんだが…少し訊いていいか?」
ガイアにそう訊かれ、いつもの笑顔で答える。
「あれ〜。もしかして、変な寝言とか言ってた〜?」
「言ってた」
「…。リズが戻ってったのって、関係ある?」
「ある…」
「…。そっか〜。リズに迷惑かけちゃったんだね、僕」
表情はかわらないが、口調などで何となく気まずそうにしているのが分かる。
何を口走っていたかヘンリーは大体分かっているようだった。
ガイアも敢えて、そこには触れず話を続ける。
「ペレジアでの生活で楽しい事はあったか?」
ん〜。と、ちょと考えてヘンリーは答える。
「あったんじゃないかな〜。軍の中には優しい人もいたしね〜」
「人ごとみたいに言うんだな。戻りたいって思うか?」
「ガイアは変な事を聞くね〜。戻れないよ〜?」
リズの事から自分の事に話題が移ったせいか、ヘンリーから気まずそうな雰囲気は無くなっていた。
まあ、あの張り付いた笑顔のため、何を考えているかサッパリ分からないのだが…。
「戻れないのは分かっているさ。戻れたら…まあ、たとえ話だよ」
「ガイアは戻った方が良いって思ってるの?」
思ってもみない言葉が返ってきた。
まさか自分に振られるとは思っておらず、ガイアは言葉を探した。
こうやって話をしているのは戻れという事ではなく、少しでも抱えてるモノを軽く出来ないかと考えただけだったのだが…。
「思ってる訳ないだろ。逆だよ。夢でうなされるような所に戻れって言うかよ、普通」
「そっか〜。どっちにしても戻れないけどね〜」
「イーリスに来てからはどうだ?幸せか?」
「幸せかな〜?だから、ああいう夢見ちゃうのかも〜。懐かしむような事じゃないんだけどね〜。忘れたいな〜て思うと出てきちゃうみたい。迷惑だよね〜」
「忘れたいとは思っているんだな…。」
ガイアはヘンリーの方を見たが、相変わらずの表情だ。
オリヴィエが「あの笑顔は本当の笑顔じゃないんです」と言ってたのを思い出す。
最初は何ヘラヘラしてんだコイツと思った。
でもそれは、相手の機嫌を伺って生きてきた証拠で、ペレジアではそうするしかない日々を送っていたのだろう。
自分にそんな過去をどうにかする事は出来るだろうか…。
「忘れる事は出来そうか?」
そう訊かれヘンリーは考え込む。いつもの笑顔で。
そして、満面の笑みで答える。
「無理かも〜?」
その満面の笑みも本当の笑顔ではない。満面の笑みで言うような事でもないのだが…。
オリヴィエじゃないが、どうにかしてやれないかと思う。
忘れられない過去なら、またうなされる事もあるだろうから。
「なら、少しでも癒す事はできないか?俺でよければだが…」
「癒す?」
「忘れられないなら、癒されれば少しは楽になるだろ?」
「癒すって、ライブとかで〜?負傷とかじゃないから効果あるのかな〜?」
そう言われ、うーん。とガイアは腕を組む。
「俺は杖使えないからな…」
杖で心の傷を癒せたらどんなに良いか。そんな杖の使い方を見た事がないので、多分出来ないのだろうけど。
ガイア自身も癒すとは言ったが、今イチどうしたら良いか分からなかった。
いや、分からない事はない。だがそれは異性の間であって、同性は同じ事をして安心感を得る事が出来るのだろうか?
他に思いつかず、取りあえずはと訊いてみる。
「俺の方法を試してみるか?」
「ん〜?なんだろう?」
じゃあ…と、ガイアは優しくヘンリーの背中に手を回し抱き寄せる。
どう伝わるかは分からないが、すべてを包み込むように苦しくない程度の力を込めて…。
「これじゃあ、癒しにはならないか…」
黙って腕の中にいるヘンリーに声をかける。
どうせ、いつもの笑顔でいるのだろうと顔は見ない。
「ガイアは優しいね〜。こうやって優しく抱きしめられたの初めてかも〜」
「そうか」
両親は?と訊きそうになったが、すぐ理解し訊くのをやめる。
数分何も言わず抱きしめていると、ヘンリーの腕がガイアの背中に回された。
「もっと癒す事は出来る?」
ヘンリーにそう訊かれたが、それには答えなかった。
男同士というのもあって少し躊躇ったが、指で相手の唇に触れる。
そして嫌がらない事を確認し、指を離して自分の唇を重ねる。
どれぐらい癒す事が出来るだろうかと、抱きしめたまま数回キスを交わす。
何回目かのキスの後に、ガイアは腕の中にいるヘンリーに1つ訊く。
「…さすがに、もっとは無いよな?」
訊いたのは念のため。と、ガイアは頭の中で自分自身に言う。
ここまでの行為で少し変な気分になってしまっているのは否めなく…。
だが、これ以上は逆に傷つけるのではないかとも思う。案外、求めているかもしれないとも思えなくはないが…。
そして申し訳ないが、そういう行為をしたとして、どういう表情を見せてくれるのか少し興味があった。
「もっと?…ガイアは良いの〜?」
良いのかと訊かれ、ヘンリーが「もっと」の意味を理解している事は確信出来た。そして、拒否をしない事も。
「ヘンリーが良いのなら。じゃなくて、癒されるのなら…」
「あはは、言い直さなくても〜。僕は良いよ。ガイアは優しいからね〜」
「ああ、すべてを忘れるくらい優しくしてやるよ」
「うん」

思い出してしまったら、また優しく抱いてやればいい…。

何もかも包み込むように優しく…。



ーーーーーーーーー
おわる。

そこ外だが…。

捏造寸止め劇場(なんだそれは)
ここまで捏造してしまっていいのかってくらいです。
しかも、ヘンリーが男性経験ありそうな感じになってしまってスミマセン;
ガイアは気分に身を任せ…いえいえ、優しいんですよ!


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