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FireEmblem 覚醒:やきもち
絵と文とか

FireEmblem覚醒

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「お菓子教 室」や「忘れられ〜」の続きのような駄文です。※「お菓子〜」と「忘れられ〜」自体は繋がっていません。ややこしいですね;
ガイアと軍師の支援会話A的な部分があります。A止まりですので注意?です。しかもCからAまでが数時間の出来事になってます(笑)
駄文の内容は、やきもちやくヘンリーとかどんなだ?みたいな感じ。


ココ数日は進軍の予定も無く、体を休める事が出来た。そして心にも余裕ができた。
天気も良ので少し野営地を離れて、先日見つけた湖で水浴びをする事にした。
野営地の備え付けの入浴場を使っても良いのだが、誰もいないコチラの方が快適だ。

そう快適なハズだった。
イーリス軍の女軍師が来るまでは…。

中途半端な腹筋を見られた事は問題ではないのだが、そりゃ見られたくはなかったが…。
それ以上に他人には見られたくないモノがあった。
しかし、軍師のルフレは見てしまったと告白し、その腕の印の意味も知っていた。
本人は口止め料は要らないと言うが、それでは俺の気が収まらない。
ちょっとしつこいか?と思いつつも口止め料になりそうなモノを探し、ルフレに渡そうと何回も試みた。

何回目かの試みで、ガイアの耳元でルフレは自分の秘密を告げた。
そしてそれを誰にも知られないように守るのが依頼だと言った。
その報酬はガイアの秘密を守る事として、口止め料は必要のないモノとなった。

ルフレと別れ、昼食を取って一息つく。
そして、昼食の片付けが終わった頃を見計らって調理場へ移動する。今日も菓子教室を開催するために。
相変わらず生徒はリズだけだが、菓子の大量生産も目的の一つとなっている。
別に開催日等は決めていないのだが、最近は毎日調理場へ行くのが日課になっていた。
調理室を覗くと既に片付けられていて、室内には人がひとり居るだけだった。
その人物にガイアは声をかけた。
「ヘンリー来てたのか」
「うん。暇だったから早めに来ちゃった〜」
イスに座ってテーブルに頬杖を付きながら答える。
ガイアはちょっと離れた所からイスを一つ持って来て、ヘンリーの隣に座った。
ヘンリーは菓子教室の生徒ではないが、彼から貰ったペレジアの銘菓が予想以上に美味しかったため、その味を再現するため一緒に作るようになった。
そして現在は、菓子仲間以上の関係になってしまっている…。

「今日は何してた?」
「何もしてないよ〜」
普通に返事は返ってきたが、何か変だなと思いヘンリーをじっと見つめる。
最初に声をかけた時もそうだが、一度も目を合わせてないような…。いつもの笑顔じゃない気もする。
そしてずっと頬杖を付いて、こっちを見ようとしない。
「どうした?何かあったか?」
「え?」
訊くと普通にガイアの方を向き、なんで?という顔で見てくる。
考え過ぎだったか?と思ったが、いつもの笑顔ではない事は確かだった。
「いや…。こっち見てくれないから心配して…」
「…。」
ヘンリーは無言でガイアを見ている。目はいつも通り開いてるかどうか分からないくらいだが。
機嫌が悪いヘンリーを見た事があっただろうか…。機嫌が悪い訳ではないのかもしれないが…いつもと違うという事だけは分かった。
またペレジアでの事を思い出したのかもしれないと、頬に手を添えて顔を近づける。
するとヘンリーはガイアの手を掴んで自分の頬から離した。
「ごめんね〜。そういう気分じゃないから」
「え、あ、ああ。すまない」
初めて拒否された事に、まず戸惑った。
ペレジアでの過去ではなく、明らかにヘンリーの態度は自分に対しての事だと確信した。
何か不快にさせてしまうような事をしてしまったのかと記憶をたどる…。
しかし、今日は朝起きてから殆ど顔を合わせていない。そして昨日は普通だったと記憶している。
という事は…。午前中、ルフレとずっと一緒にいた事が原因なのか?
「もしかして…俺とルフレが一緒にいる所を見たとか?」
ヘンリーに限ってと思ったが、念のため訊いてみて原因を探る。
「ずっとじゃないけど、何回か見たかな〜。どうしてそんな事訊くの〜?」
「い、いや、どういう所を見た?」
「ん〜。耳元でコソコソ話してる所とか?散歩してたら見ちゃった、ごめんね〜」
「なんで謝るんだよ…。見られて困るような事はしてないからな」
「ふ〜ん」
ヘンリーらしいのかもしれないが、テキトーな返事が返って来た。
どうやら原因は、意外ではあるが多分ソレだろう。
本人は気づいてないのかもしれないが…。
「もしかして…。妬いてるのか?」
「え?僕が?」
「俺に会ってから、自分の態度がおかしいとか思わなかったか?」
そう訊かれ、ヘンリーは首を傾げている。
今までの過去を思うと、そんな感情を持った事が無いから気づけないのかもしれない。持ったとしても無理矢理忘れてきたのだと思う。
イーリスに来て心に余裕ができ、感情も少しずつだが豊かになってきているのだろう。
「よくわからないや。心配かけちゃったのならごめんね〜」
「謝らなくていいから。むしろ、俺は嬉しいかな」
「え〜?ガイアの言ってる事よく分からないんだけど…」
そうだな…とガイアは言う。
「ヘンリーの色んな表情や感情が見れるようになってきたからかな。自分じゃ自覚ないのかもしれないけど」
そう言われ、ヘンリーはちょっとだけ眉をひそめた。
「そうかな〜。あんまり感情読まれるの好きじゃないなあ…。嫌な事とか知られたくないよね〜?」
「無理しすぎなんだって」
「でも、やきもちだってガイアを嫌な気持ちにさせるだけだよね〜?」
「いや、嫌な気持ちにさせたのは俺の方。やきもちを焼くヘンリーは可愛かったよ」
もちろん態度がおかしい事に最初は戸惑ったが、らしくないその態度が新鮮で愛らしく感じた。
まだヘンリーはいつもの笑顔には戻っていない。何か不満があるらしく口を開く。
「可愛いより、カッコいいて言われた方が嬉しいな〜。僕、男だし〜」
「俺の前では可愛いで十分だ…。リズならカッコいいて言ってくれるかもしれないぞ?」
「リズには枕って言われそうだよ〜」
「はは、それは残念だな」
ガイアは笑いながらそう言い、ヘンリーを抱きしめた。
「とりあえず、自分の感情に素直になれよ。嫉妬でもなんでもいい、無理はしなくていいから」
「ん〜、なんか難しいなあ〜。僕は素直だよ〜?」
「まあ、今のままで問題ないよ」
「は〜い」
分かっているのか、分かっていないのか…。よくわからない返事だが、ガイアはそれで構わないとヘンリーに頷いた。
そして、初めて拒否られた口づけを今度はお互い求めあった。

どれくらいたっただろうか…。
リズが現れないため、ついキス以上の行為をしようと体勢を変える。
相変わらずヘンリーは嫌がらないが、リズの事が気になるらしく出入り口の方を見ている。
「リズ…。来ないかな〜?」
「来たら流石にヤバイが…。時間的にもう来ないだろうな。あれでも王女だから色々と忙しいんだろ」
なら良いけど。と小さく呟き、ヘンリーは視線をガイアに戻した。

そして、行為は再開される…。



ーーーーーーーー
おわり。

また調理場…。

リズですが、来たのか来てないのか…。
ご想像にお任せします。
つーか、リズ以外の人が来る可能性だってあるんじゃ?というツッコミを…。



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