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FireEmblem 覚醒:がいあのよあけ 後編
絵と文とか

FireEmblem覚醒

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なかなか強烈なビンタで、目の前がくらみ毛布の山にもたれかかる。
視界が回復したのは、ルフレが天幕を出て行った後だった。
胸の感触を確かめる事も、謝る事も出来なかった訳だが…、
冷静に考えれば、そんな事を確かめさせてくれる女なんて、付き合ってでもいない限りそうは居ないだろう。
馬鹿な事をしたなと今更ながら反省し、渡された毛布を持ってヘンリーの休んでいる天幕へ向かった。

天幕に入り、寝ているヘンリーに毛布を掛けてやる。
そして、椅子に腰掛けて寝顔を見つめた。
もしかしたら女なのかもしれないと思うと、寝顔が女らしく見えてくる。
確かに男らしい体つきとは言えなかったし、声だって低くはなく中性的な感じだった。
でも今まで一度も疑った事はなく、背中の感触だって胸だとは言い切れない。
「違うとしても、じゃあ…あの感触は何なんだ?」
「ガイア?」
「ぐおぁ!?」
寝てると思い、つい思ってる事を声に出してしまったガイアは、名前を呼ばれ変な声が出てしまった。
聞かれていない事を祈りつつ、平常心を装いヘンリーに声をかける。
「お、起きてた…のか?」
「いま起きたところだよ〜。おはよう〜ガイア」
「お、おはよう…」
聞かれていたかどうか、注意深く様子を伺う。
そのヘンリーはガイアの顔をじっと見つめていた。
「ど、どうした?何かあったか?」
これは聞かれていたかと、言い訳を脳内で探し始める。
ハッキリ胸とは言っていないんだ、聞いていたとしても何の事か分からなかった可能性もあるハズだ…。
するとヘンリーは、ガイアの頬を指差して心配そうな表情をした。
「ここ、どうしたの?痛そうだよ〜?」
「え、あ…ああ。ちょっとな…」
とりあえず、違う話題でホッとする。
だが、こちらの理由も言えるような事ではなく、困った顔で腫れた頬をさすった。
「真っ赤な紅葉だね〜。誰に叩かれたのかな〜?」
「やっぱり、分かるか。ビンタって…」
鏡を見た訳じゃないので、どう赤くなっているか知らなかったが、ガッツリと手形が付いている事がヘンリーの言葉から分かった。
確かに目がくらむほど痛かったが、どんだけ強く引っ叩いたんだと改めて思う…。
「ふふ、ガイアふられたの〜?」
「ふ、ふられ?!い、いや、誰にだよ?」
多分、深い意味はないと思うが、告白する相手が居ると思われたのかと少し動揺する。
そして、どんな告白をしたら引っ叩かれて振られるんだと、心の中で軽く突っ込みを入れた。
「ふーん。じゃあ、どうしたのかな〜?心配だよ〜?」
「心配してくれるのか…」
「うんうん。真っ赤な紅葉なんて滅多に見れないからね〜」
「まあ、そうだよな…。こんな派手にひっぱたかれる事なんて普通にしてりゃないよな…」
まだ、じっとヘンリーは赤く腫れた頬を見つめている。
その顔を見つめ返していると、やはり男なのか女なのか分からなくなり気になってしまう。
「なあ、ヘンリー。一つ訊いていいか?」
「何かな〜?」
いつもの調子で返事が返ってくる。
こうしていると、やっぱり男なのか?とも、思えなくはない…。
「その…背負った時の事なんだが、胸元に何か入れてたりとかするか?」
単刀直入に訊くのもアリだが、それだと言い訳がしづらく困らせる気がする。
もし女だとしても隠しておきたいのかもしれない。知られたくなかったら、何か言い訳をしてはぐらかそうとするだろう。
ガイア自身も隠しておきたい事が分かれば、それ以上は追求しないつもりでいた。
「何も入れてないけど…、分かっちゃった?」
「やっぱり…そうなのか?」
もう、女です。と言ってるようなモノだろう。
女だと分かったら、なおさら胸なのか?と訊けず、主語が抜けてしまう。
「は〜。サーリャみたいに大きくないから、大丈夫かな〜て思ったんだけどね〜。ちゃんと隠してるつもりでも、触れられると分かっちゃうんだね〜」
「ふ、触れ…。いや、背中だし不可抗力だからな?」
「あはは。別に良いよ〜気にしないで〜。でも、内緒だよ〜?」
「あ、ああ。誰にも言わないよ」
隠している理由は気になるが、言いたくない事情があるのだろう。
ガイア自身も人の詮索をする趣味はなく、自分から話さなければそれはそれで良いかと気にしない人間だ。
とりあえず、男か女かが分かり、喉のつっかえが取れスッキリした気持ちになる。
だが、女だと分かりヘンリーの見方が少し変わってしまっている自分に気づき、スッキリしたハズの気持ちはまたすぐモヤっとしてしまった…。
ガイアが黙ってそんな気持ちと向き合っていると、ヘンリーから不安そうに声をかけられる。
「僕の事、嫌いになった?」
「え?」
思いもよらない言葉に、ハッと我に返った。
「女の子とじゃ今まで通りにって無理?」
「い、いや…。嫌いになるわけないだろ。むしろ、意識してるくらいだ…」
思った事をそのまま口にする。
女だと分かった以上、隠していてもしょうがない。
ただ、ぎこちない関係になるのだけは避けたくて、慎重に言葉を選ぶ。
「ヘンリーは、俺に意識されるのはやっぱり嫌だよな…。隠してるんだし」
「そんな事ないよ〜?ガイアは知ってるんだし、異性として意識しちゃうのはしょうがないよね〜」
「相変わらずサッパリしてるな…。良いのか?本気になりそうなんだが…」
「本気?」
意味が分からないらしく、ヘンリーは首を傾げて言葉を反復する。
自分の言った言葉を繰り返し言われ、気恥ずかしさを感じて頭をかく。
そして、今度は分かりやすく告げる。
「そうだな。その…、好きになるって事だよ…」
「もしかして告白〜?」
「なっ…!恥ずかしいんだから、ハッキリ言うなよ!」
「あはは。僕は前から好きだよ〜?ガイアの事。言えなかったけどね〜」
言われてガイアの気恥ずかしさは、一気に何処かへ行ってしまった。
ヘンリーは自分と違い、ずっと異性だと分かっていながらも接してきてくれていた事に気づく。
「そ、そうだったのか…。嬉しいけど…。いや、バレなかったらずっと言わないでいるつもりだったのか?」
「うん。だって、ガイア困るでしょ?男に告白されても。あ、でも今も内緒だから端から見たら変態さんだね〜。あはは」
「どう思われてもいいさ…他人になんて。それより、もっと早く気づいていれば…」
無意識のうちにヘンリーの胸元に視線を落とす。
分からないように胸には、きつく布等を巻いているのだろう。服の上からは胸があるのかどうかさえ分からなかった。
触れば背中に感じたような柔らかさがあるんだろうなと、つい想像してしまう。
「ガイア…。ずっと見てるけど…触りたかったりするの?」
「え!?あ、いや…。まあ、背中の感触を思い出してて…」
流石に「どうぞ」と言ってくれる事はなく、少し沈黙が続いた。
そのまま何処に視線を移せば良いか分からず、胸元をずっと見続けてしまう。
服の上からだが、ずっと見られて恥ずかしく感じてきたのか、自分の胸元にさりげなく手を持っていき隠す。
「見過ぎだよ〜?」
「す、すまない…。その、背中じゃなくて、手で感触を確かめたいとか言ったら、駄目か?やっぱり…」
「ん〜。気になるのなら良いよ。やっぱり男の子でした〜とか、あるかもだしね〜」
流石にそれはもうないだろうと思ったが、敢えて口には出さなかった。

「じゃあ、ちょっと待ってね…」
そう言い、ヘンリーは衣服の下から手を入れて胸元にあてる。きっと胸に巻いてある布を取っているのだろう。
衣服が手を入れた事により少し上にあがり、素肌が見えた。
細身ではあるが、女性らしいしなやかな腰のラインに、つい見入ってしまう。
じっと眺めていると、胸に巻かれていたと思われる布が衣服の中から下へ落ちる。
布に視界が遮られ、ふと顔を上げると、少し恥じらった表情でヘンリーが見てきていた。
「良いよ。ガイア」
良いよと言われて、つい胸元に視線が移る。
さっきまで、あるのかないのか分からなかった胸は、衣服の上からでもハッキリと分かるようになっていた。
「本当に良いのか?てっきり、巻いてた布の上からだと思ってて…」
「あれ〜、そうだったの?じゃあ、巻き直す〜?」
「い、いや。こっちの方が良い…」
そう言って、左手をヘンリーの腰に回し、ゆっくりと右手で衣服の上からだが左胸に触れる。
布を巻いていない胸は、衣服の上からでも形や大きさ柔らかさが手に伝わってきた。
大きくはないが形が良く柔らかい。普段あんだけ締め付けておいて、よく形が崩れないモノだと感心する。
触り続けていると、衣服の上からでも柔らかさとは別の感触が徐々に存在感を示してきているのが分かった。
ずっと黙っているヘンリーの事が気になり、手を止めて様子を伺う。
顔はガイアの方を見ておらず、斜め下を向いている。もちろん表情は分からない。
「ヘンリー…」
名前を呼び、左手を腰から離しヘンリーの首へ優しく回し、自分の方へ顔を向ける。
恥ずかしさで紅潮した顔は、もう女性そのものだった。
今まで想像した事も見た事もない表情に、気持ちを押さえきれなくなる。
そして顔を近づけ、そのまま唇を重ねる。
触れるだけのキスから始まり、徐々に間隔が長くなり、ヘンリーが口を開いた所で舌を侵入させる。
少し体が強張るのが分かり拒否されるかと思ったが、その後は少しずつガイアを受け入れていった。
ヘンリーの息があがり始め、何とも言えない色っぽい吐息が漏れる。
その吐息に満足し、今度は啄むような軽いキスを数回して、耳元に唇を移す。そして、優しく耳裏から首筋を愛撫する。
ずっと右手は衣服の上にあったが、頃合いを見て衣服の中に侵入させ、直接感触を確かめる。
当たり前だが、衣服の上からよりも格段に触り心地は良かった。
滑らかな肌と柔らかい感触に興奮し、自然と強弱を付けて揉み始め、次に胸の中心を指で触れる。
「あっ、ガイ、ア…待って」
「やっと声を出したと思ったら…」
「だって、恥ずかしいよ…?」
「いまさらだろ…」
恥ずかしいと言われてもやめる気はなく、ヘンリーの背中を優しく押さえながら、布団の上に組敷く。
今度は左手も使い、衣服を上にたくし上げて両手で胸に触れる。
「胸…好きだね。ガイア…」
「男はみんな好きだろ?て、ヘンリーに言っても駄目か…。なんか、変な感じだな」
「僕も変な感じだよ。ガイアとこんな事してるなんて…」
「俺もだ」
軽くキスをして、少し止めていた行為を再開させる。
胸に顔を移し、胸の中心にある奇麗な桜色をしたそれに唇を寄せる。
「あ…、ん」
やっと、微かだが声を聞く事ができ、もっと聞こうと寄せた唇で愛撫を与える。
「あぁ、はぁ…ん」
恥ずかしさで我慢していた声は次第に漏れ始め、ガイアの下半身を駆り立てた。
右手を胸から腰の方へ移し、そこから滑るように下着の中に移動させる。
「あ…」
先ほどの艶っぽい声とは違う、普段に近い声をヘンリーは発した。
そして、ガイアの右手に自分の手を添える。
「ヘンリー?」
なぜ止められたのか分からず、つい名前が口をついて出た。
「ゴメンね。これ以上は無理かも…」
「え?あ、嫌だったか…。すまない、触るだけの約束だったもんな…」
約束だったのかどうかは定かではないが、最後までイケるという気持ちがあった。
それをこのタイミングで止められて、思わず動けなくなってしまう。
「ううん。ガイアとなら嫌じゃないよ。でも、今日は駄目かな…。男の子の方が良かったかもね?」
「いや、良いわけないだろ…。て、気がつかなくてすまない…。貧血もそのせいだったのか」
「もっと早く言えば良かったんだけど、なかなか言い出せなくて…」
「それは俺のせいだな…。えーと、じゃあ寝た方が良いか。もう良い時間だしな」
まだ外は暗かったが、この天幕にガイアが来たのは日付が変わってからだった。
今になって、体に疲労がたまっている事に気づく。
「そうだね〜。ガイアは疲れてるでしょ?戦闘お疲れさま〜」
「いや、そうでも…。ヘンリーもお疲れ。あんまり無理するなよ?」
「はーい。今日はゴメンね」
「謝るなよ」
頭を優しく撫でて軽くキスをし、よっこらしょと寝台から降りて衣服を整える。
「じゃあ、また明日な。いや、今日か…」
「あはは、そうだね〜。おやすみ〜ガイア」
「ああ。おやすみ、ヘンリー」
最後は額にキスをして天幕を後にした。


「はあ、すぐ寝付けるかな…」
外に出て、ガイアは大きく溜め息をつき、自分の天幕に向かって歩き出す。

数時間もすれば夜は明けるだろう…。



ーーーーーーー
おわり。

文字通り「がいあのよあけ」です。

折角の女体という事で、女の子な事を詰め込んでみました(詰め込むってほどの量ではないですが)
血が少なそうなヘンリーなので、貧血には悩まされてるんでないかなーと。
貧血は無理すると、手足が動かなくなり立てなくなりますので、注意しないとですよ〜。

ガイアが可哀想な気もしますが…(スミマセン)。これでも、大好きなんですよ!!
引っ叩かれるよりも、行為を止められる方が可哀想かもですね…。
数日後ちゃんと頂く事が出来たと思います。ハイ。←フォローのつもり。

ちょっとコメディ?っぽくなってしまった気もしますが…。
女の子なヘンリーは如何だったでしょうか?行動自体はそんな女の子してない気がしますが;
少しでも喜んで頂ければ幸いです。
そして、最後まで読んで頂き有り難うございます。

リクエスト有り難うございました!

誤字脱字などなど…無い事を祈っています;


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