EBI-EBI
FireEmblem 覚醒:お菓子な二人 前編
絵と文とか

FireEmblem覚醒

TOP
INDEX

[ヘンリーに異物挿入](ケアル感謝祭お題)です。
※18歳未満閲覧禁止です。
挿入ブツは菓子です。「読んで食べられなくなりました」等の苦情は一切受け付けません。不安な方は、よーく考えてからで…。
最初っからナニな関係の二人です。




日が沈む前に街から野営地へ、足早に来た道を戻る。
遅くなったとしても、盗賊には襲われない自信があった。
とはいえこのご時世、屍兵なんかもわんさかいる。屍兵が相手じゃ、同業者とは勝手が違い少々厄介だ。
野営地から街までの距離はさほどないが、そんな治安の良い場所に野営地は設営されておらず、道中まったく危険がないとも言い切れない。

警戒しつつ道中を進んだが、特に何者にも遭遇することなく、野営地に戻ることができた。
辺りを確認してから警戒心を解き、ホッと一息ついて自分の天幕に入る。
寝台の上に荷物を降ろし満足そうに眺めてから、また出かけようと天幕を出た所で人にぶつかった。
「おっと」
「わっ」
「大丈夫か?」
よろめいた相手の身体を支えて、すかさず声をかける。
「あはは、ビックリした〜。おかえり〜、ガイア」
その人物はガイアを見上げて笑った。
「ただいま。今、呼びに行こうと…」
「本当〜?嬉しいな〜」
見上げたまま、さらに笑う。
「そ、そんな喜ぶような事じゃないだろ」
ただそれだけで嬉しいと言われると、なんか背中がむずがゆく照れてしまう。
「そうかな〜?構ってもらえて嬉しいんだ〜」
「いつも構ってやってるつもりだが?」
「うんうん、夜ね?」
「なっ、そんな事ないだろ?誤解されるような言い方はやめろよ…」
二人っきりだから良いが、第三者が居たらどう思われるか…。
いや、第三者は関係なく相手にそう思われているのなら、自分の行動に問題があると考えるべきだろう。
などと深刻に考えていると、また笑顔を向けてくる。
「あはは、冗談だよ〜」
「お前の冗談はキツイんだよ…」
「ふふ」
悪びれる様子もなく、いつもの笑顔で笑いかけてくる。
そんな笑顔を見せられると、まあ良いかと大抵の事は許してしまう。
「街へ行ってきたんだ。新作の菓子が特価でさ、買い込んで来たから一緒に試食してみようぜ」
「え〜、街へ行って来たの?誘ってほしかったな〜」
今度は眉をハの字にして見上げてくる。もちろん目は笑ったままだが、残念そうにしているのは伝わってきた。
「いや、誘おうと思ったんだが、何か怪しげな儀式やってただろ。流石に声をかけづらくてな」
「ああ、そうだったかも〜。呪いかけてたんだった〜」
流石、元ペレジアの呪術士と言ったところか。敢えて何に呪いをかけていたのかは訊かないでおく事にした。

寝台の上の荷物を手に取って、中身を布団の上に広げる。
「うわあ、同じ袋が一杯だねえ」
広げられた菓子袋は、布団の柄が見えなくなってしまうほどの数だった。
「ああ、特価だったから同じ菓子をつい買い過ぎちまったんだ」
「あはは、美味しいと良いねぇ〜」
「美味しくないと困る…」
そう言い、ガイアは袋をひとつ開けて中の菓子を取り出す。
手に取った菓子は白く歪な形をしていて、見た目はあまり美味しそうに見えなかった。
「何て菓子?」
「チョコレートって言うんだ。白いのと茶色いのがあって、とにかく甘い。そして、温めると溶ける」
「へ〜。どうして、いびつなの?」
「中に豆類が入ってるんだ。その豆の形だろう」
「ふんふん」
ガイアから一個手渡され、ヘンリーは菓子を眺める。そして、ガイアが口にするのを待った。
「なに警戒してるんだ?見た目は悪いが、これもれっきとした菓子だぞ。つーか、ペレジアの菓子より見た目は良いと思うがな」
じっと見てくるヘンリーにそう言い、ガイアは菓子を口に放り込む。
少し舌の上で転がしてから、コリコリと豆をチョコレートと一緒に噛み砕く。そして味わって最後に飲み込んだ。
「…」
「どう?」
無言でいるガイアに、ヘンリーは不安な表情で覗き込む。
「まあ、食べてみろよ」
即されて、少し舐めてみる。ヘンリーの舌が冷たいのか、溶けず味が分からなかった。
「一口で食えって、男だろ?」
温めると溶けると言われた菓子は舐めても溶けず、ガイアは美味しいからと言わない。
男だろ?なんて「勇気を持って食え!」と言ってるようにしか聞こえない。つまりは…。
「不味いの…?」
「いいから黙って食え…」
「…」
否定しないところをみると、不味いのは確定だろう。
不味いのが分かった上で食べさせる気なんだと、ヘンリーは諦めて口に入れる。
ガイアと同じように、菓子を口の中で転がして柔らかくなってから噛み砕いてみる。
しかし思ったより菓子は溶けず、豆の食感も悪い。
「大丈夫か?」
なかなか飲み込めないでいるヘンリーに、ガイアは少し心配そうに声をかけた。
「味はよく分からないけど…なかなか溶けなくて、豆も一緒に飲み込めないよ…」
ヘンリーは口に手を当て、困った顔でガイアを見つめた。
「味は分からないか…。えーと、ちょっと待っててくれ、紅茶入れてくる」
そういえばペレジアは飽食ではないと言っていたなと思い出す。味に興味が無かければ、良くわからなくて当然なのかもしれない。
そして、この菓子の肝となるチョコレートというヤツは、ヘンリーにとって厄介な存在だったらしい。
まあ、美味しいチョコレートなら口溶けは良いのだが…。

紅茶を用意し、寝台の上でカップを直接ヘンリーに差し出す。
「ほら」
「ありがとう〜」
カップを受け取り、口の中に残っていた菓子を紅茶と一緒に流し込んだ。
「はあ…」
「この菓子はハズレだったな」
「いっぱいあるのにね〜」
「どうしたもんかな…」
布団の上に山積みにされた菓子袋を眺め、ガイアは大きな溜め息をついた。
「ノノとかにお裾分けしたら〜?」
「いや、不味いと思った菓子を人にやるのはちょっとな…」
「じゃあ、我慢して食べちゃう?」
「それもちょっとな…」
「捨てちゃう?」
「ん〜」
布団の上を眺めながら、腕組みをして考える。
その横で、これ以上食べる気のないヘンリーは、菓子袋を積み上げて遊びだした。もはや食べ物だと思っていないようだ…。

「はふ…。なんか眠くなってきちゃったな〜」
控えめにあくびをして、ヘンリーは菓子袋の山に軽く突っ伏し、その山を崩してしまう。
菓子袋を眺めつつ考え込んでいたガイアは、視線をちょっと上に移しヘンリーを見る。
「ん?早いな。寝るなら、寝て良いぞ」
「じゃあ、先に横になっちゃおうかな〜」
言いながらヘンリーは、ガイアの隣で横になった。
「ヘンリー、服は脱げよ?シワになるぞ」
「ん〜…、面倒くさいな〜」
「ったく、しょうがないヤツだな」
小さく溜め息をつき、服を脱ぐのを手伝おうと、ヘンリーの服に手をかける。
全く自分で動こうとしないヘンリーは、されるがままに口だけを動かす。
「呪いで、ちょっと疲れちゃったんだ〜」
「どんだけ呪ってたんだよ…」
「ふふふ〜」
半分寝ながらの含み笑いに、なんとなく禍々しさを感じる…。
「ほら、ちょっと腕をあげろ…」
ヘンリーを右に左に転がして服を脱がせていく。
下着一枚になったところで、ガイアは手を止めて声をかけた。
「ヘンリー」
「ん〜?」
相変わらず眠そうに答える。
少し下着を下におろしてみるが、特に反応を見せない。
「やっぱり眠いか?」
「ん〜、ガイアがしたいなら良いよ〜」
眠くても状況は分かっているらしく、問いかけにはちゃんと答える。しかも眠いからと拒否するのではなく、意外にも応諾だ。
「良いのか?」
「うんうん〜。あ、ガイアも先に脱いでね〜」
「その間に寝ちまうつもりなんじゃないだろうな…」
「起こしてくれれば良いよ〜」
そう言って目を閉じた。
もともと笑顔で糸目になっていたが、黙ったヘンリーは本当に寝たのではないかと疑ってしまう。





------------------------------
つづく。

お題部分は後編です。
前半が長くてスミマセン。

後編へ続きます>>


UP