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銀 魂:第七十七訓より。 |
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かなり昔に書いたブツです。 確か10巻くらいにあったお話からです。 銀さんの家の前に銀さんそっくりの赤ちゃんが捨てられているという…アレです。 しかしまったくもって事件性の無い話です。 土方さんがアホです。 「総悟?どうしたんだ?ズブヌレじゃない??」 そう真選組局長近藤に声をかけられた男は、河からはい上がって団服の裾を絞りながら 「いきなり河に放り投げるなんざあ酷い話でさァ・・・」 などと、ひとり愚痴っていた時だった。 「なんか、事件か?」 近藤は心配そうに近寄ってきた。 「違いますよ。ちょっと河に流されてただけです」 「ちょっとって・・なに?どういう事??総悟くんは桃太郎??」 「大したことじゃないです。俺、持ち場に戻りますぜ」 近藤はあわてて沖田を呼び止めた。 「まてって、そのまま仕事続けたら風邪引くぞ?戻って着替えてからで・・・」 「大丈夫でさァ、天気もいいし風邪なんか引きそうにありやせんぜ」 「いやいや、引くときは引くって。それに、ずぶぬれのままだと住民が不審がるだろ?」 沖田はめんどくさそうな表情を浮かべながら、 近藤さんがそう言うなら…と、 「・・・わかりやした。着替えて来やす。」 そう言って沖田はその場を後にした。 ガラガラガラ・・・ きしむ屯所の古い扉を開け、 中に入り濡れた衣服の裾を絞る事もせず、ずぶ濡れのまま自分の部屋を目指して歩く。 廊下には沖田が歩いた跡が、小さな水たまりとなり点々と自室の前まで続いている。 その水滴の跡を少し眺めていたが、 気にせず部屋に入り、濡れた衣服を脱ぎ体をタオルで拭きはじめる。 「・・・めんどくせェな。自然に乾くまで寝て待つかな・・・」 「誰だあ?廊下ビショビショじゃねェか!ちゃんと拭けよ!!靴下濡れたじゃねーか!!」 廊下から怒鳴る声が聞こえ、部屋の前で声の主は止まった。 「テメェ、総悟か!なにやってんだ!勤務中だろ!!」 言い終わるか同時に部屋の襖が開けられた。 「・・・なんでィ、ノックぐらいしろィ。不法侵入で訴えますぜ?土方さん」 「ど、何処が不法侵入なんだよ」 「どもってますぜ?どうしたんです?」 「い、いや」 裸でタオルしか身につけていない沖田が目の前にいるのだ。 土方じゃなくても動揺しない方がおかしい。 「いやらしいなァ、土方さん。とりあえず、襖閉めてもらえますか?誰か通ったら丸見えなんで」 「誰だって動揺するだろ!そんな格好でいたら」 「勝手に部屋に入ってきたのは誰だと?」 「それは、アレだ。それより、何でそんな格好でいるんだ?仕事はどうした」 ノックしないで部屋に入ったことは、あまり悪いと思ってないようだ。 「河に落ちたんでさァ」 「は?何で」 普通にしてて河に落ちることはあまりない。 「万屋の旦那に落とされたんです」 それを聞いた土方は動揺の表情から呆れた表情に変わる。 「まーた余計なこと言ったんだろ?」 「どうだったかなあ。子供が出来て・・・」 「は?」 今度は土方の目が点になる。 まあ、アイツが何処で子供を作ろうが知ったこっちゃないが…。 しかし、次に口を開いた沖田の言葉で、どうでもいいと思った事を撤回する事となる。 「押しつけてきたんでさァ、だから色々と言ってやったんですがね。怒っちまったみたいで・・・」 沖田が話を続けようとした瞬間、土方は沖田を壁に押しつけた。 「っいってェ。何するんでィ土方さん。壁に頭うったじゃないですか、馬鹿になったら土方さんのせいですぜ」 沖田は頭をさすりながら、理解出来ないという表情で土方を見上げた。 「それ以上、馬鹿にならないから大丈夫だ」 冷静に?答えてみたが、表情に余裕はまったく無い。 少し間があき、沖田が口を開いた。 「・・・土方さん?俺、服着たいんだけど?」 「オマエ、アイツとそういう関係だったのか?」 「は?」 真剣な表情の土方とは異なり沖田は間抜けな表情だ。 「何で隠してたんだよ。」 「さあ?自覚ないんじゃないですかね?旦那はちゃらんぽらんな人だし」 「オマエはそれで良いのか?子供を立派に育てられるのか?」 「何で俺が育てなきゃならないんでィ」 「馬鹿野郎!!産みっぱなしで良いと思ってるのか!?アイツもアイツだが、総悟オマエも産んだのなら育てる責任があるだろう!」 一瞬あたりに冷たい空気が流れた。 別に気温が下がったのではない。沖田の土方に向けている視線が辺りを冷たくしているのだ。 「土方さん。あんた馬鹿だろィ?」 「誰が馬鹿だと?」 「こんな馬鹿は土方さんしかいないですぜ」 「んだと?」 「俺が旦那とどういう関係かは抜きにしても、俺は男ですぜ?どうやったら妊娠できるんでィ」 土方は「ハッ!」とした表情をしている。 「・・・俺をそんな風に見てるんですかィ?土方さんは」 沖田の軽蔑のまなざしが痛い。 「いや・・違う。そうじゃない。アレだアレ。」 「どれですかィ?」 言いながら沖田は壁に押しつけられたまま、服を取ろうとその場でしゃがもうとした。 次の瞬間、沖田は土方により今度は床に押しつけられた。 というより組み敷かれたと言った方が早い。 「なんなんでィ・・・」 「アイツとは何もないんだな?」 「は?何って??」 「その、アレだ。子供が出来るような」 「まだ、言ってるんですかィ。俺が男とそういう事すると思ってるんです?俺は清らかな処女ですぜっ」 そう言って沖田は、土方の腕の中から逃れようと無理矢理起きあがろうとした。 しかし、土方は逃してくれない。 「俺でも嫌か?」 「何言ってるんでィ。変態野郎。」 「いつまでもそんな格好でいるオマエが悪いんだろ」 そういって土方は沖田の太股をまさぐる。 「ちょっ、誰のせいだと!」 「さあな」 いつもの余裕のある沖田の表情が一気に余裕のない表情に変わっていく。 手の届く範囲に、刀やバズーカでもあれば形勢逆転できたかもしれないと沖田は舌打ちをした。 「せめて、襖を・・・誰か通ったらどうするんで・・・」 「勤務中だ。誰も通らないだろ?」 アンタは勤務中に通ったじゃないか? ラブホや個人宅じゃあるまいし、人に見られる可能性は0じゃない。 だが、欲情してる土方を止める事もできるとは思えない…。 「・・・抵抗しないのか?」 「出来そうもないから諦めたんでさァ」 「諦めはえーな」 「妊娠したら責任取ってくださいよ?」 「しねーだろ」 そう言って優しく口づける。 そして、時間が流れ・・・ 二人の空間を断ち切る悲鳴に近い声がした。 「ちょっとォォォォーーー!!トシと総悟!!なにやってるのォォォォォー!!!」 それは局長のものだった。 沖田が戻ってくるのが遅くて心配した近藤は、屯所に戻って沖田の部屋で行われている行為を目撃したのだ。 襖が開いているが為に・・・・・ ------------------- おしまい すんまっせん。 文才なんぞありません。 パパパーと書いたので駄文も良いところです。 読みにくいです。 なんとなく第七十七訓読んでたら、こんな事に。 突っ込みどころ満載なんですが、 襖閉まってたって近藤さんびっくりだわあああああ!!!! 最初は、最後まで清らかな総悟君で行くはずだったのに アレ?どうしたんだろね? おかしいね? つか、土方さん馬鹿で・・・ 好きなのに、どうしてこんな・・・ すんごい昔に書いたヤツです。 一部修正してますが。 教訓77だよ?多分10巻くらい? #UP |