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OnePiece: 5月5日 |
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キッチンの手前のイスに腰掛けて悩んでいる人間が一人。 「やっぱ、肉が中心のが嬉しいんだろうか?」 「ケーキはべつだよな・・・」 などとタバコをふかしながらつぶやいている。 いわゆる、「今日の献立」を考えているらしい。 でも、いつもとは違う様子だ。 夕食の支度をするには普段より時間も早い・・・。 「何品ぐらい作っかな??」 「俺はいつもと同じで良いが?」 「??」 いきなり後ろから声をかけられて振り向くと、そこには緑髪のゾロが立っていた。 どうせならナミさんに話しかけられたかったと思った彼は皮肉を漏らした。 「テメエはおとなしく向こうでダンベルと遊んでろっての」 「ああ、そうするつもりだ」 「じゃあ、何しに来たんだ?」 「のどが渇いたから水をもらいに来ただけだ」 そう言ってゾロは水をくんだ、そして思い出したかのように言葉を続ける。 「そういやあ、ルフィがテメエを探してたぞ」 「・・・」 何故か返事が出来ない。それはルフィが自分を捜してくれているという事に嬉しさを感じているからだ。 つまり、口を開くと顔が嬉しさのため歪む。そんな顔をゾロに見られる訳にはいかないのだ。 ルフィに気があることがバレてしまう。 そして、サンジは無言でキッチンを離れルフィの所へ行った。 残されたゾロは出ていくサンジに奇怪な眼差しを送っていた・・・。 「・・・場所、聞かないで行きやがったな・・・アイツ」 案の定、サンジはルフィが何処にいるのか分からず探すハメになった。 「まいったな・・・居場所聞くの忘れてた。ヤツにだけは、あんな感情悟られたくないからなあ・・・隠すのが精一杯・・」 サンジが一人愚痴りながら、あちこちのドアを開け閉めしていると後ろから何かがへばりついてきた。 「サンジ!!!」 ルフィだ。 「いきなりくっついてくんな!ドアに頭を挟めるところだっただろーが!」 「おう、わりぃ」 ・・・本当に、悪いと思っているのだろうか?コイツは。 「で、サンジ。何を隠すのが精一杯なんだ??」 「聞いてたのかテメェは」 聞いて欲しいことは聞かず、聞いて欲しくないことは聞いている・・・なんとなくそんな感じがする。ルフィってヤツは。 「聞いちゃまずかったのか?」 「一応な・・・ま、いいさ。テメェには関係ないことさ」 「そう・・なんだ」 気のせいか、ちょっとルフィの表情が寂しそうに見える。 「で、お前はオレを探してたんだろ?ゾロから聞いたぞ」 「あ・・うん。いや、もういいや」 そう言って、ルフィは男部屋へ入っていった。 「・・・いつもなら。船首の所に行くのにな。それに・・・」 それに、なんか行動がおかしい・・・。 ご馳走の用意か、ルフィの様子見か・・・。 「当然、ルフィの様子見だな」 今日のご馳走の主役はルフィなのだから当然と言えば当然。 なのだが、自分の一言でルフィが寂しそうな表情を浮かべたような気がして放ってはおけないのも事実。 「ルフィ・・いるのか?」 入っていったのだから男部屋にいるのは当然のこと。でも、どんな声で返事を返してくれるのかサンジはそれが聞きたかった。 「・・・・」 しかし、無言だ。 部屋にはいると確かにルフィはいる。 ただ、背を向けているが・・・。 「おい、聞こえてんのか??なに、いじけてんだよ」 心配ではあったが、いつもの調子で声をかけながらルフィに近づいていった。 「いじけてなんかいねえぞ」 「じゃあ、何やってんだよ。テメェは」 「別に」 「嘘つけ」 そう言って、サンジは軽くルフィの頭をこづいた。 「・・・サンジって、俺のことどう思ってんの??」 「どうって?」 サンジはらしくないルフィの言葉に、どう返答していいか困った。 「・・・わかんない」 「はあ??」 間の抜けた声が出てしまった。さっぱり、ルフィが何を言いたいのか分からない。 そんな、間の抜けた返事をしたサンジに対しルフィは怒った。 「わかるわけねーだろ!!俺はサンジじゃないし、サンジがどう思ってるのか分からないから聞いてんじゃねーか!」 ・・・逆切れかよ(汗) 「わかった、わかったから落ち着け」 「今日、俺の誕生日なんだけど・・・」 いきなり、話が変わっている・・・彼らしいと言えば彼らしい・・・。 「知ってる」 「サンジは俺に何かくれる?」 「ああ、もちろん」 ルフィの話は突然内容が切り替わることがある。でも、最終的に全ての内容が繋がっていることが多い。意識してのことではないだろう、天性の才能ってヤツだ ろうか? 今回の話が、どのようにして結びつくのか興味がある。もちろん結びつかないこともあるだろうが・・・。 「何をくれる??ご馳走じゃ嫌だぞ」 「くいもんが嫌なのか!!??」 ルフィが食べ物を嫌がるなんて予想外だ。 「やっぱり・・・。食べ物ですまそうとしてたんだ」 「食べ物ですまそうって・・・じゃあ、なにが良かったんだ?」 「食べ物は食べるとなくなっちまうからサンジからのプレゼントがソレじゃ嫌なんだよ」 ああ・・・、そう言うことか・・・。 サンジは何となく理解した。 「お前へのプレゼントはまだきめてねーよ。今日の食べもんはプレゼントじゃなくて、みんなでオマエを祝うための道具だよ」 そう言いながら、ルフィを自分の前に向き直させて言葉を続ける。 「そういや、お前は俺になにくれたっけ??誕生日プレゼント」 「・・・俺だった?」 ルフィの言葉の語尾が上がる。 理由は・・・サンジのプレゼントに自分をやると言ったはいいが結局言葉だけのプレゼントになってしまっていたため、プレゼントを揚げた実感があまりないの だ。 「そう、オレはルフィをもらったんだよな」 「・・・」 ほのかにルフィの顔が紅潮する。 「なに赤くなってんだ??恥ずかしいことでもあったか??」 「な・・・赤くなってなんかいねーよ!!サンジが恥ずかしいこと言うからだろ!!」 彼の言ってることは、ちょっと支離滅裂気味だ・・・。 「なんなら、もっと恥ずかしくしてやろーか??」 言いながらサンジは素早くルフィの背中に手を回し自分の下に敷いた。 「なっ!なにすんだよ!」 「・・・やっぱり、意味理解してなかったんだな」 そう言ってルフィから体を離し言葉を続ける。 「で、俺はお前に俺をプレゼントとかって考えていたんだけど・・・どうする?」 「ど・・・どうするって?」 ルフィは起きあがってサンジからちょっと離れてから言葉を返した。 「やっぱ、いらねえか??」 「・・・・」 「嫌いか?俺のこと??」 ルフィはかなり困った顔をしている。 いつのまにか、ルフィがサンジに自分のことをどう思っているのか聞いてたハズが逆に聞かれている・・・。 サンジはそのルフィの顔を楽しそうに眺めながら話を続けた。 「嫌いだったら、いらねえよな。俺はオマエをもらったけどな」 「だ・・だって、その・・・そういう事なんだろ?」 「何が??」 ルフィが何を聞きたいのか、サンジは分かっていたが敢えて聞く。 「からかってるだろ。俺のこと」 今度は頬を膨らませて睨んでくる。 本当に、色んな表情を見せてくれて楽しい・・・そして、可愛いと思う。 「からかってねーよ。本気だよ」 サンジはルフィの側に行き顔をのぞき込んだ。 「別なモノにするか?」 「いい、サンジでいいよ」 「サンジでいいよって・・・ちょっとムカツク言い方だなオマエ」 「シシシ」 いつものルフィの笑顔だ。 その笑顔を見ると、サンジはほっとする・・・。 「サンジ、ずっと一緒にいよーなって事だよな?サンジは俺のモノだからずっーと持ってないといけないんだよな?」 「そういうことだな。俺もオマエを一生離さないからな」 「捨てるなよ」 ずっと・・・。 二人は二人だけのモノ・・・。 END ----------------------------------------- ぐはー!!何も考えずに書いてたら、こんな事に!!甘い・・・。 「3月2日」から続いてるし・・・。 駄文はいつものことね♪ そして、ルフィの話の内容はいきなり変わるが最終的に繋がっているって文中に書いたけど繋がってないような(汗)文才ないねえ・・・私。 あ、料理の準備もどうしたんだろうな(爆) ----------------------------------------- #UP |